カフェ本
廃刊している業界誌「喫茶店経営」の
別冊「ブレンドno1」をどうにか読めないか
探してもらったら、足立区の図書館より
わざわざ送っていただけました。
現在売られている多くのカフェ本とは
取材を受ける側の違いもありますが
内容のボリューム感、本をつくる情熱に差を感じました。
圧巻の「全国珈琲屋171選」には
ほっこりとか、繋がりとか、お決まりのテーマがまったく出てこないことに
かえって新鮮みを感じます。
でも、珈琲屋さんが言うことの多くは時代の差はあれだいたい同じのようで
スペシャルティの話、点数の話、特定の品種の話、特定の農園の話
ブレンドの比率、抽出の方法など、それはなんとなく記号のように思えて
あんまり、美味しそうとか、素敵だなとかには感じませんでした。
なんでもわかりやすくは親切で、伝えたいと思うとそうなってしまう事が多いですが
それでは少しさみしいですし、あんまり興味もひかれませんので
30年前のキャラバンコーヒーの広告くらい、何だかよくわからないけど
とにかく洒落た事言ってるなくらいで、私は丁度良いと思います。
「ブレンドno 1」が発刊された1982年頃を境目に
喫茶店の店舗数は下降の一途で、近年のコーヒーブームによって
少し増加傾向にありましたが、現在は5年以内に廃業してしまうお店が
圧倒的に多いようです。
珈琲屋なんかは、毎日、本日開店しましたくらいの真摯さが必要な気がしてきました。