豆を焼く
焙煎を教えてほしいと言ってもらえる事が
たまにあります。そう言ってもらえると
なんだか一人前になった気がして嬉しい
のですが、だいたい絡まってうまく説明
できた事がありません。
15年とかもう少し前かもしれませんが
始めて買ったのが銀杏煎りの手網で
生豆は当時、浅草橋にあったワイルド珈琲
さんや、北海道の早川コーヒーさんが
小分けしてくれるので500gとか、そのくらい
を買っていました。
そのくらいの時は、ちょうど東京の
自家焙煎珈琲屋さんで、スペシャルティ
コーヒーという言葉を耳にするようになった頃
で、本には堀口珈琲が絶対載ってて
吉祥寺には豆売のみになったもかが
まだあって、スタバのエスプレッソマシンが
スペシャルティにコーヒー協会の名前が
変わった頃だと思います。
そういう時なので、普通だと、ブラジルとかタンザニアとか国名だけで買い始めるのが最初だと思うのですが、僕は腕に自信がなかったので
とにかくいい素材を使うことに抵抗が
なかったというか、はじめっからいい豆を
探して買っていました。当時だと、ブラジルは
レクレイオ農園というのをよく聞いたし
タンザニアはモンデュールっていうすごいのが
買えるようになって、これはけっこう
深く焼いてもフローラルな香りが強くて
その時は台所で焙煎してたので、家の
食器用洗剤がくっついてた可能性が高いので
すが、そう感じてしまうくらい個性のある
豆だと、何が失敗なのかよくわからなくなって
くるんです。そうやって、自分をだましだまし
やっていると、なんとなく、その辺のお店より
美味しいんじゃないかなとか思うようになった
り、生豆について記載のないコーヒーを
なんとなく下に見るようになったりしてきて
これはこれですごく良くないですね。
焙煎はこんな風にはじめて行きます。