こぐま屋珈琲店+

へっぽこ家族で喫茶店をやっています。まだつぶれていません。

夏のアイス珈琲特集

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現在、東京は4回目の緊急事態宣言中になりますが、真夏にマスクはなかなか
辛いものがありますね。昨年の方がなんとなく息もしやすかったような気がするのは
マスク不足で洗って使ってたから、たぶん生地が薄くなってたんだと思います。
どっちが良いのかわかりませんが、こういう季節の珈琲はアイスに限ります。

今回は2つのアイス珈琲の違いについてご案内です。

①水出し珈琲パック
正式に発売したのは今年が初めてなので、構想7年くらいの水出し珈琲パックが出来ました。これまで何回も原料となる豆や焙煎を変えて試しました。
でもどうもうまくいかなくて、たまにうまくいっても原因がわからないので再現できずに諦めていたのですが、カルディの水出しコーヒーを買ってみたら、中に脱酸素剤が入っていて、あ!と思いそれで悩みは解決しました。
焙煎した珈琲豆は多くのガスを含んでいて、豆のままでも少しずつ放出されますが、粉にすることで大量のガスが一気に放出される仕組みになっています。
それでも、ドリップをすると粉がモコモコ膨らんでくると思うのですが、あれがガスで、放出されると言ってもあのくらいのガスはまだ残っていることになります。
これは大いなる間違いなのですが、<泡が出ると新鮮で美味しい珈琲の証拠>と言う、その泡自体は、ドリップの場合でも、抽出の妨げになって、成分が出切らない原因の一つになってしまったりします。
(そうなので、お店によっては焙煎3日後の豆を使ったり、ドリップの時に泡が出てから3分くらい待って<所謂ムラシ>をしっかり行い調整をしたりしています)

うちの豆は良くも悪くも焙煎してから、使ったり販売したりするまでの時間がすごく短いので、ガスを大量に含んだ豆を使用していることになります。
高温の湯に触れればガスの放出も速いのですが、水出しの場合、お湯よりも力が弱く、ガスが抜けずに溜まってしまい、長時間浸けたとしても成分が水に溶けていないという現象が起きていました。(たぶん)
そういう、すごく初歩的と言いますか、1歩目的なところで躓いていた構想7年。
脱酸素剤を入れる、もしくは粉にしてから1日置いておく、正解はいつも身近なところに
あるということを思い出させてくれる、水出し珈琲パックが出来ました。

水出し珈琲に限らずですが、珈琲の作り方は2通りの方法があって
粉に水や湯を通す<透過法>と、粉に水や湯を浸す<浸漬法>があります。
浸した方が濃くなりそうですが、基本は透過の方が濃く作れ、浸漬の方が
薄く仕上がります。
細かく言うと違いはありますが、ドリップは透過、今回の水出し珈琲パックは
浸漬法に分類されます。
瓶にパックと水を入れて、だいたい5時間くらい置いておけば珈琲らしい色に
なるのですが、成分の移動は濃い方から薄い方にしか移動できませんので
ある一定のところまでくると、それ以上はほとんど変わりません。
濃い方から薄い方への移動というのが、珈琲の抽出にはとても大事なところで
透過の方が濃くなりやすい理由は、常に新しい湯や水が粉と触れる状態にあるので
理屈としては濃くなるということになります。

そういう事情から、水出し珈琲パックは濃度のある液体が作りにくく、無理にやるとエグ味が出てきたりもしますので、麦茶感覚で飲める味わいになるように、豆の構成や焙煎度を組み立てることが多いようです。
今回作ったのは、理由はあれですが、一応7年くらいは考えていましたので、この辺りを変えてみたいと考えて、豆の構成と焙煎度を調整しました。

豆の構成は、グァテマラのナチュラルをメインに、ウガンダナチュラル、インドネシアのマンデリンをブレンドした深煎りの珈琲になっています。
ナチュラルというのは、摘み取った果実を天日で乾燥させ、その後乾いた実を剥きとり
中の種(コーヒー生豆)を取り出す方法です。地域により、果実の香味が強く、正直、好みの分かれる味だと思います。
同じ豆でもお湯と水とで抽出した場合、味わいは大きく違い、水の方が苦味が弱く、ちょっと丸みをおびた味になります。お湯で作ったような、はっきりした味にはなりにくく、コクがなかったり、珈琲らしい香ばしさを感じにくかったりします。
今回のクセのある豆は、その辺りを独自のクセで乗り切る、とても風味特性の強い味に
なっています。ブラックでそのまま飲んでいただくのも嬉しいですが、500cc以下の濃い目で作って、牛乳と割って飲んでいただくのもおすすめです。
カルディで美味しそうな黒糖シロップとか売ってると思いますので、それをちょっと垂らして、グラスに氷を入れたら、かなり美味しいアイス黒糖カフェオレが作れます。
このくらいの味のアレンジ珈琲が、お湯も沸かさないで家で飲めるというのは、昭和生まれの僕にはすごいことだと思えてしまいます。

②アイス珈琲ブレンド
こちらは一般的な珈琲豆なので、粉にしてお湯を沸かしてドリップする手間が
必要なのですが、そうしないと味わえないスッキリした苦味と香ばしさがある
夏の珈琲らしい、アイス珈琲ブレンドです。
ブレンドインドネシアのマンデリンをベースに、中米やアフリカ高地のウォッシュドアラビカを使用しました。クリアーな珈琲を使い、キレと喉越しと言うビールと間違えたようなコンセプトのもと作った珈琲です。
アイス珈琲は飲みたい時に飲みたいものだと思いますので、1杯1杯作るよりも、ある程度まとめて作って冷蔵庫で冷やしておく方がいいと思います。
お店の女の子に描いてもらった、アイス珈琲の作り方ガイドもありますので、水出しと
比べたらちょっと面倒なのですが、珈琲らしさがないと物足りない時は、こちらをお試しいただきたいと思います。もちろんですが、普通にホット珈琲として飲んでいただいてもコクと苦味のある深煎り珈琲として、おすすめできる珈琲になっています。

水出しのところで書きすぎたので、指がピクピクしてきてしまいました。
誰が僕に珈琲を淹れてくれないものでしょうか。
こう言う時に冷蔵庫にアイス珈琲が入っているとけっこう嬉しいし、家にあると思うと
極端にコンビニでコーヒー買わなくなって、僕は少し浪費が減った気がしています。

今回はほとんどそのまま転用したのですが、こんな内容にクーポンなどついたりつかなかったりの

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