こぐま屋珈琲店+

へっぽこ家族で喫茶店をやっています。まだつぶれていません。

ネルドリップ

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生豆至上主義みたいなものの始まりの頃に

お店はじめたと思うのですが、お店やる

7.8年前の構想のじてんで抽出はネルで

やるって決めていたのは今思うと不思議です。

当時はプレスが主流で、ペーパーフィルターは

円錐が流行ってた頃ですが

コーノ使うお店のほとんどが、ネルドリップ

みたいな味になるというので、それなら

ネル使えば話は早いと思ったのかも

しれません。あとは銀座のカフェドランブル

の影響が強かったと思います。

粉を粗くして、糸みたいな細い湯を

ずっと垂らしてるの見て、これは何か

他のとは違うなと思ってからは

ネルドリップで珈琲を淹れようとしてた

ような気がします。そうなると、当時は

深煎りの直火というのがセットになっている

気がして、好みにもすんなり入ったので

お店は深煎り、直火、ネルドリップ

というのは早めに決まっていました。

ネルドリップには達人という方々がいて

80年代の自家焙煎ブームの前には

東はランブルの関口さん、西は大阪なんちの

襟立さんという方が有名だったそうです。

襟立さんは僕が本を読んだ時にはお亡くなりに

なられていたのですが、格言を持っている方で

それが何だかすごく格好いいので、襟立さんが

どんな人だったのかよく調べていました。

でも本で読む限り、お2人の方法が全然違くて

これはどっちをパクったらいいのか

ヨコシマな気持ちで悩んでいましたが

どなたかが書いていましたが、ランブルはデミタス、襟立さんはレギュラー珈琲をとるものだと書いてあったのが、あ、と腑に落ちること

だったんですね。あと、ランブルでは、

デミタスの事はドゥミタッスと書いてあります

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ネルに執着して、お店のネルフィルターは

一時は手縫いで作ってた事もあったのですが

今はお店で珈琲淹れる事もないので

家には数多のドリッパーが転がっています。

でも、こないだお店で店舗の会議を

していたら珈琲持ってきてくれたのですが

久しぶりにネルドリップの珈琲飲むと

やっぱりぜんぜん違います。美味しいです。

新しいお店はテイクアウトで、そこでも

ネルを使うつもりなのですが

ネルドリップでスピードを上げると言うのは

景色がいいから遠回りしたけどダッシュする 

ような、それで一緒にいる人にいい景色だって

思ってもらうのはなかなかの事に感じます。